一人暮らし 防犯 女性の優先順位|警察庁データで決める28項目
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一人暮らし 防犯 女性の優先順位|警察庁データで決める28項目

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「一人暮らしを始めるけれど、防犯が不安」――そんな女性がまずやるべきことは、グッズを買うことでも『3階以上の部屋』を探すことでもなく、①契約前に鍵交換を確定させる ②低層アパートより中高層マンションを選ぶ ③毎回必ず施錠する、の3つを順番どおりに片づけることです。この順番は、警察庁の統計を「単独世帯・30歳未満」「共同住宅」だけに絞って読み直すと、数字ではっきり出ます。

この記事では、一般的な「防犯グッズ15選」ではなく、内見 → 契約前 → 引っ越し当日 → 入居1週間以内 → 毎日という時系列に、根拠データ・費用・原状回復リスク・所要時間つきで28項目を並べました。買う前に無料でできる手続きや、2025年12月・2026年3月に施行された改正ストーカー規制法まで含めて、「今日、何から手をつけるか」が決まる状態を目指します。

ポイント

大事なのは対策の「数」ではなく「締切」です。鍵交換の費用負担を交渉できるのは契約書に押印する前だけ。物件の階数を選べるのは内見のときだけ。あとから追加できるのは補助錠やカーテンなど、優先度がむしろ低いものばかりです。

結論:一人暮らし女性の防犯は「順番」で9割決まる

警察庁の統計を単独世帯30歳未満の共同住宅に絞ると、効くのは「建物の階数選び」「入居時の鍵交換」「毎回の施錠」の3つで、ピッキング対策グッズはほぼ出番がありません。まずここに予算と時間を集中させます。

前提として、状況は悪化しています。警察庁「令和7年の犯罪情勢」(2026)によると、令和7年の侵入窃盗の認知件数は4万7,233件で、前年比4,197件・9.8%の増加。侵入犯罪全体も5万8,492件(前年比9.2%増)で、減少傾向が反転しました。ストーカー事案の相談等件数も2万2,881件(前年比16.9%増)と、同法施行以降で最多です。

そのうえで、警察庁「令和6年の刑法犯に関する統計資料」図表2-2-1-3(2025)の10万世帯当たり空き巣認知件数を見ると、優先順位が見えてきます。

住まいの形(単独世帯・30歳未満)10万世帯当たり空き巣全世帯平均(19.0件)との比
一戸建住宅179.2件約9.4倍
3階建以下の共同住宅(低層アパート等)35.1件約1.8倍
4階建以上の共同住宅(中高層マンション等)19.2件ほぼ平均並み

なお単独世帯30歳未満の全体では29.8件で、全世帯平均19.0件の約1.6倍。若い単身世帯は平均より被害率が高い、というのが出発点です。

注意

ここが多くの記事とズレるポイントです。よく言われる「3階以上の部屋を選べ」は、統計上は部屋の階数ではなく建物の階数の話です。図表2-2-1-3で差が出ているのは「3階建以下の建物か、4階建以上の建物か」であり、3階建アパートの3階に住んでも数字は35.1件側に入ります。物件情報で見るべきなのは「何階の部屋か」より先に「何階建ての建物か」です。

なぜ「合い鍵」が最優先なのか(一人暮らし 防犯 女性の対策の急所)

なぜ「合い鍵」が最優先なのか(一人暮らし 防犯 女性の対策の急所)

中高層マンションで起きている空き巣の侵入手段を実数で見ると、ピッキングは0件、サムターン回しは4件、対して「合い鍵」が333件。つまり最大のリスクは、前の入居者や関係者の鍵が生きていることです。

警察庁「令和6年の刑法犯に関する統計資料」図表2-2-1-5(2025)によると、令和6年の4階建以上共同住宅の空き巣1,205件の内訳は次のとおりです。

  • 無締り(鍵のかけ忘れ):456件
  • 施錠開け:370件(うち合い鍵333件、サムターン回し4件、ピッキング0件)
  • ガラス破り:125件
  • ドア錠破り:26件
  • 侵入口は表出入口712件(59.1%)、窓336件(27.9%)

合い鍵は1,205件中333件で27.6%。一方、防犯グッズの広告でよく名前が出るピッキングは0件です。「ピッキングに強いディンプルキーの補助錠」を数千円かけて足すより、入居時に鍵(シリンダー)そのものを交換するほうが、統計上は桁違いに効くことになります。

3階建以下の共同住宅では傾向が変わります。同図表によると、空き巣2,175件のうち無締り1,042件(47.9%)、ガラス破り432件、施錠開け373件(うち合い鍵279件、サムターン回し18件、ピッキング1件)。侵入口は表出入口1,000件(46.0%)に対し窓884件(40.6%)と、窓の比率が跳ね上がります。低層アパートに住むなら、窓・ベランダ対策の優先度が中高層より明確に上がる、ということです。

ポイント

侵入をあきらめさせる基準もはっきりしています。5団体防犯建物部品普及促進協議会(警察庁・国土交通省・経済産業省等による官民合同会議)の調査では、侵入に手間取った際にあきらめる時間を「2分以内」と答えた被疑者が17.1%、「2分を超えて5分以内」が51.4%で、合計68.5%が5分以内に断念しています。CPマークは、この5分間の試験に合格した防犯建物部品だけに表示が認められるマークです。内見時に玄関錠のCPマークを確認しておくと、あとから補助錠を買う判断も変わります。

住宅形態別・侵入手口の「効き目」優先度表

同じ予算でも、低層アパートは窓、中高層マンションは鍵と玄関というように、住まいの形で当てるべき場所が変わります。令和6年の実数で優先度を並べたのが次の表です。

出典はすべて警察庁「令和6年の刑法犯に関する統計資料」図表2-2-1-5(2025)。件数は空き巣の認知件数、構成比は各住宅形態の合計に対する割合です。

侵入手段3階建以下 共同住宅(計2,175件)4階建以上 共同住宅(計1,205件)効く対策費用目安賃貸で原状回復を壊さずできるか
無締り1,042件(47.9%)456件(37.8%)ゴミ出し・在宅中も施錠する習慣化0円
合い鍵279件(12.8%)333件(27.6%)入居時の鍵交換・スペアキーの管理1.5〜3.5万円○(管理会社経由)
ガラス破り432件(19.9%)125件(10.4%)窓用防犯フィルム・窓用補助錠5,000円+2,000円前後△(粘着跡に注意)
ドア錠破り26件(2.2%)CP認定錠の物件を選ぶ・玄関補助錠3,000円前後○(貼付・挟込式)
サムターン回し18件(0.8%)4件(0.3%)サムターンカバー1,000円前後
ピッキング1件(0.05%)0件(0.0%)(優先度は最下位)

読み取り方はシンプルです。中高層マンションなら「鍵交換 → 施錠習慣 → 玄関まわり」。低層アパートなら「施錠習慣 → 窓・ベランダ → 鍵交換」。ピッキング対策グッズは、どちらでも最後で構いません。

就寝中に侵入される「忍込み」も同じ図表から傾向が出ています。4階建以上160件のうち無締りが123件(76.9%)、3階建以下373件のうち無締りが278件(74.5%)。約4分の3が、施錠していない状態での侵入です。寝る前の施錠確認は、どんなグッズより費用対効果が高い対策になります。

女性の一人暮らし・防犯とベランダ/1階の考え方

ベランダ・窓が急所になるのは低層の建物で、3階建以下共同住宅では侵入口の40.6%が窓(884件、うちガラス破り404件)。1階や低層階を選ぶなら、窓対策を「あとで買うもの」ではなく入居初日の必須項目に格上げします。

具体的には次の順で固めます。費用は民間の一般的な価格帯です。

  1. 窓用補助錠(2,000円前後):クレセント錠だけの状態を解消し、こじ開けと「ガラスを割って手を入れて開ける」手口の両方に時間を作ります。
  2. 窓用防犯フィルム(5,000円前後):ガラス破りを遅らせます。5分粘れば約7割が断念する、という前提に直結する対策です。貼付前に、退去時の扱いを管理会社に一言確認しておくと安心です。
  3. センサーライト(3,000円前後・電池式):ベランダと玄関へ。工事不要で原状回復リスクがありません。
  4. 足場を作らない:室外機、物置、隣接する塀や屋根、駐輪場の屋根は登る足場になります。内見時にベランダから下と横を見て、足がかりがないか確認します。
  5. 遮像カーテン:在宅・不在や生活パターンを外から読ませないためのものです。

中高層マンションでもベランダが不要なわけではありませんが、4階建以上の空き巣では侵入口が表出入口712件(59.1%)に対し窓336件(27.9%)。予算が限られるなら玄関側が先、という判断になります。

注意

ベランダで一番安く効くのは「洗濯物の干し方」ではなく施錠です。夏の換気で窓を開けたまま出かける、寝るときにベランダ側を開けておく――この2つが、統計上いちばん多い「無締り」に直結します。

女性の一人暮らし・防犯グッズは賃貸でどこまでできるか

賃貸でも、穴あけ不要・貼付/挟込式のグッズだけでひととおり揃います。ただし買う順番は、前述の統計に沿って決めてください。合計しても初期3〜5万円程度です。

グッズ費用目安原状回復リスク優先度
鍵(シリンダー)交換 ※管理会社経由15,000〜35,000円(ディンプルキーは20,000〜50,000円程度)なし(工事は業者)最優先
玄関補助錠(貼付・挟込式)3,000円前後粘着跡が残る場合あり高(低層は特に)
窓用補助錠2,000円前後貼付跡高(低層は最優先級)
窓用防犯フィルム5,000円前後貼付跡・剥がし残り高(低層)
センサーライト(電池式)3,000円前後なし
ドアスコープカバー1,000円前後なし
遮像・遮光カーテン3,000〜8,000円なし
防犯ブザー1,000〜2,000円なし
サムターンカバー1,000円前後なし

鍵交換の費用相場は民間業者各社の公表価格(2026年時点)に基づく目安です。実際には管理会社指定の業者になることが多く、金額は契約書で確認できます。

補足

「まず何を買えばいい?」と聞かれたら、中高層マンションなら鍵交換+ドアスコープカバー+遮像カーテン、低層アパート・1階なら窓用補助錠+防犯フィルム+センサーライトから。どちらも、施錠の習慣化(0円)とセットにして初めて意味を持ちます。

お金の話:鍵交換費用は誰が払うのか、交渉できるのはいつか

防犯で最初に決まるお金は鍵交換費用ですが、交渉できるのは契約書に押印する前の一度きりです。ここを知らずに契約すると、以後は特約に従うことになります。

国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」(2011)は、破損や鍵の紛失がない場合の鍵の取替えについて「入居者の入れ替わりによる物件管理上の問題であり、賃貸人の負担とすることが妥当」とし、賃貸人(貸主)負担が妥当な事例に分類しています。ただしガイドラインは法的な強制力を持つものではなく、個別の契約内容が優先されます。実務では特約で借主負担としているケースが一般的です。

だからこそ、申込〜契約書押印までの間に次の3点を書面で確認します。

  1. 鍵交換の有無:前の入居者から交換しているか、していないか。していないなら合い鍵リスク(4階建以上共同住宅の空き巣の27.6%)が残ります。
  2. シリンダーの種別:ディンプルキーか、旧式のギザギザキーか。CP認定品かどうかも聞けるなら聞きます。
  3. 費用負担者と金額:借主負担なら1.5〜3.5万円が目安。ガイドラインの記載を根拠に、貸主負担または折半を打診する余地があります。ここで「防犯性の高いシリンダーへのグレードアップは可能か」も同時に聞いておくと、差額だけの負担で済むことがあります。

オートロック物件と、自前で固める場合の3年コスト比較

オートロック付き物件は家賃が上がります。単身向けでオートロック付帯による上昇の目安は月2,000〜3,000円程度とされますが、設備差込みの実勢では月1〜2万円の差が出る例もあります(いずれも不動産事業者の公表による民間推計)。

A案:オートロック付き物件を選ぶ

家賃差24か月36か月48か月礼金・仲介手数料の増分(家賃1か月分ずつ計2か月分)
月+3,000円72,000円108,000円144,000円+6,000円
月+5,000円120,000円180,000円240,000円+10,000円
月+10,000円240,000円360,000円480,000円+20,000円

月+5,000円の物件に3年住むなら、180,000円+礼金・手数料の増分10,000円=190,000円が防犯設備の実質コストになります。

B案:オートロックなし+自前で対策

鍵交換15,000〜35,000円+玄関補助錠3,000円+窓用防犯フィルム5,000円+窓用補助錠2,000円+センサーライト3,000円+ドアスコープカバー1,000円=初期29,000〜49,000円/月額0円

損益分岐は「B案の初期費用 ÷ 月あたりの家賃差」で出ます。家賃差3,000円なら約10〜17か月、5,000円なら約6〜10か月でA案の累計が上回ります。金額だけ見れば、B案が有利に見えます。

ただし、B案では買えないものがあります。4階建以上共同住宅の空き巣1,205件のうち侵入口の59.1%(712件)は表出入口です。オートロックは「共用部に入る人を減らす」設備で、これは補助錠やフィルムでは代替できません。逆に、オートロックがあっても共連れ(住人の後ろについて入る)や、住人を装った訪問は防げません。

まとめ

お金で買えるのは「侵入に時間をかけさせること(補助錠・フィルム)」と「無関係な人を建物に入れにくくすること(オートロック)」。買えないのは「施錠する習慣」と「訪問者を確認してから開ける判断」です。前者は数万円、後者は0円ですが、統計上いちばん多い被害(無締り)を止めるのは後者です。

買う前に無料でできる手続き(0円で効く5つ)

防犯グッズを買う前に、費用0円で効く公的な手続きが5つあります。特に転居先を知られたくない事情がある人は、引っ越し前後に必ず確認してください。

  1. 住民基本台帳のDV等支援措置:総務省「住民基本台帳等|DV等支援措置」によると、DV・ストーカー行為等の被害者は市区町村への申出により、住民基本台帳の一部の写しの閲覧、住民票(除票を含む)の写し等の交付、戸籍の附票の写しの交付を制限(拒否)できます。転入届の際に窓口で相談します。
  2. 表札・郵便受けに氏名を出さない:名字のみ、または無記名に。郵便受けは施錠します。宅配伝票の氏名表記も、ネット通販の登録名を含めて見直します。
  3. 置き配・営業所止めの設定:警視庁「事業者等を装った訪問者に注意」は、点検業者・宅配業者・近隣住民などを装って玄関ドアを開けさせ押し入る手口に触れ、インターホンやドアスコープで相手を確認すること、昼間でも玄関ドアを施錠しておくことを推奨しています。対面受け取りの回数自体を減らすのが根本対策です。なお国土交通省は「宅配便の再配達削減に向けて」(2025-06)として置き配の標準サービス化を含む見直しを検討しており、自治体による宅配ボックス設置補助も広がっています。
  4. #9110を登録する:警視庁によると、犯罪や事故には至らないが不安がある場合の相談窓口として警察相談専用電話「#9110」があり、全国どこからでも発信地域を管轄する警察本部の相談窓口につながります。緊急時は110番、それ以外は#9110、と使い分けます。
  5. 防犯アプリを入れる:警視庁の「Digi Police」は、痴漢撃退機能(画面に大きく表示してタップで音声を鳴らす)、防犯ブザー、現在地を事前登録先へ通知する「ココ通知」、犯罪多発地域を知らせる「エリア通知」、国際電話番号のブロック機能を無料で提供しています。東京都在住・在勤以外でも利用できます。
ポイント

この5つは、合計0円・所要時間はDV等支援措置を除けば各10〜30分程度です。「防犯グッズを何にするか」で悩んで止まっている時間で、先に終わらせられます。

2025年12月・2026年3月の法改正(転居先を知られたくない人は必読)

改正ストーカー規制法により、紛失防止タグを使った無断の位置情報取得が規制対象になり、警察が職権で警告できる制度が新設されました。さらに2026年3月10日からは、第三者経由で加害者に情報が渡ることへの対策も始まっています。

警察庁「ストーカー規制法が改正されました!」(2026)によると、内容は次のとおりです。

  • 2025年12月30日施行:紛失防止タグ(AirTag等)を用いた位置情報の無承諾取得等が規制対象行為に追加されました。あわせて、被害者の申出がなくても警察が職権で警告を行える制度が創設されています。
  • 2026年3月10日施行:警察本部長等が、ストーカー行為等のおそれがある者に対し、被害者の情報を提供しないよう求めることができる制度が始まりました。事情を知らない第三者(勤務先・学校・不動産会社等)から加害者へ転居先が漏れる事態への対策です。

背景には件数の増加があります。警察庁「令和7年の犯罪情勢」(2026)によると、令和7年のストーカー事案の相談等件数は2万2,881件(前年比16.9%増)で、検挙件数はストーカー規制法違反1,546件・刑法犯等2,172件と、いずれも同法施行以降で最多。配偶者からの暴力事案等の相談等件数も9万8,289件(前年比3.5%増)で、配偶者暴力防止法施行以降最多となっています。

実務的に押さえるべきは2点です。荷物やバッグ、車に見覚えのないタグが入っていないかを確認すること。そして、転居先を知られたくない事情があるなら、我慢して様子を見ずに#9110または最寄りの警察署に相談することです。制度が使えるのは、相談してからです。

時系列28項目チェックリスト(内見から毎日まで)

対策は、カテゴリではなく時系列で並べると着手できます。以下は5フェーズ・計28項目。各項目に根拠データ・費用・原状回復リスク・所要時間を付けました。A4 1枚に印刷して内見に持って行ける構成です。

フェーズ1:内見時(この場でしか確認できない・6項目)

確認項目根拠データ費用原状回復リスク所要時間
建物が4階建以上か(部屋の階数より先に建物の階数)単独30歳未満の10万世帯当たり空き巣:3階建以下35.1件→4階建以上19.2件0円1分
玄関錠にCPマークがあるか侵入に5分かかると68.5%が断念。CPは5分試験の合格品0円2分
玄関が1ドア2ロックか、補助錠を後付けできる形状か4階建以上のドア錠破り26件・こじ開け対策0円2分
ベランダ・窓の周りに足場(室外機・塀・隣の屋根)がないか3階建以下は侵入口の40.6%が窓0円3分
窓のクレセント錠以外に鍵があるか、後付けできるか3階建以下のガラス破り432件0円2分
夜の帰り道を実際に歩く(街灯・人通り・コンビニ)0円20分

フェーズ2:契約前(申込〜契約書押印まで・5項目)

確認項目根拠データ費用原状回復リスク所要時間
鍵交換の有無を書面で確認4階建以上の空き巣の27.6%が合い鍵(333/1,205件)0円5分
シリンダーの種別(ディンプル/旧式/CP認定)を確認ピッキングは0件だが、合い鍵対策としてシリンダー交換が要0円5分
鍵交換費用の負担者を確認・交渉国交省ガイドラインは貸主負担が妥当と分類(契約内容が優先)1.5〜3.5万円15分
防犯性の高いシリンダーへのグレードアップ可否を確認ディンプルキーは2〜5万円程度差額のみ5分
補助錠・フィルムの貼付が可能か、退去時の扱いを確認粘着跡のトラブル回避0円事前合意で回避5分

フェーズ3:引っ越し当日(5項目)

実施項目根拠データ費用原状回復リスク所要時間
前入居者の鍵が無効になっているか管理会社に最終確認合い鍵333件(4階建以上の空き巣の27.6%)0円5分
表札・ポストに氏名を出さない(名字のみ/無記名)0円なし5分
郵便受けの鍵を設定・施錠0〜1,000円なし5分
遮像カーテンを初日から掛ける(採寸は事前に)在宅パターンを読ませない3,000〜8,000円なし30分
玄関・窓すべての施錠位置を一度確認する無締りは共同住宅の空き巣で最多0円10分

フェーズ4:入居1週間以内(7項目)

実施項目根拠データ費用原状回復リスク所要時間
住民票のDV等支援措置を申出(該当する場合)総務省:閲覧・交付を制限できる0円転入届と同時
宅配を置き配/営業所止め/宅配ボックスに設定警視庁:業者を装った押し込み手口0円15分
#9110を電話帳に登録警視庁:緊急でない相談の全国窓口0円2分
Digi Police等の防犯アプリを入れる痴漢撃退・ココ通知・エリア通知が無料0円10分
窓用補助錠・防犯フィルムを設置(低層・1階は必須)3階建以下の窓侵入884件(40.6%)7,000円前後貼付跡60分
玄関補助錠・ドアスコープカバーを設置5分耐えれば68.5%が断念4,000円前後粘着跡30分
家族・友人と位置共有、緊急SOSの操作を覚える0円15分

フェーズ5:毎日の習慣(5項目・すべて0円)

習慣根拠データ所要時間
ゴミ出し・コンビニなど数分の外出でも施錠する共同住宅の空き巣で無締りが最多(3階建以下47.9%)5秒
就寝前に玄関・窓の施錠を指差し確認忍込みの約75%が無締り(4階建以上76.9%/3階建以下74.5%)30秒
訪問者はインターホンとドアスコープで確認してから開ける警視庁:業者・近隣住民を装う手口10秒
SNSに自宅が特定できる写真・位置情報を出さない
夜道でイヤホンを外す/明るい道を選ぶ

合計28項目。うち0円でできるものが17項目、内見・契約前の11項目はその時期を過ぎると取り返しがつかないものです。

まとめ

迷ったら、フェーズ2(契約前5項目)だけでも先に潰してください。ここは費用交渉と鍵の安全性が同時に決まる、一年で数分しかない窓口です。

やってはいけないNG対応(統計と食い違う思い込み)

最後に、善意のアドバイスとして広まっているが、データと合っていない対策を整理します。

  • 「3階以上の部屋なら安心」:統計上の差は建物の階数(3階建以下35.1件/4階建以上19.2件)で出ています。3階建アパートの3階は「3階建以下」側です。
  • 「まずピッキング対策グッズを買う」:4階建以上共同住宅の空き巣1,205件でピッキングは0件、サムターン回しは4件。同じ予算なら鍵交換が先です。
  • 「鍵交換は入居後でも頼める」:交換自体は後でも可能ですが、費用負担の交渉ができるのは契約前だけです。押印後は特約に従います。
  • 「オートロックだから施錠は適当でいい」:4階建以上でも無締りが456件(37.8%)で最多。共連れも防げません。
  • 「男性物の洗濯物を干せば安全」:在宅偽装は補助になりますが、無締り・合い鍵という上位2つの手口には効きません。優先順位を取り違えないことです。
  • 「短期間だから鍵は前のままでいい」:合い鍵は4階建以上の空き巣の27.6%。居住期間の長さとは関係ありません。
  • 「不安だけど、被害が出ていないから相談しづらい」:#9110は、まさに犯罪・事故に至っていない段階の相談窓口です。改正ストーカー規制法の制度も、相談が起点になります。
注意

命や身体に危険を感じたときは、グッズでの自衛より「逃げる・助けを呼ぶ・110番」が先です。また、身に覚えのない紛失防止タグを見つけた場合は、2025年12月30日施行の改正ストーカー規制法で規制対象になった行為に該当する可能性があるため、証拠を残したうえで警察に相談してください。

まとめ:今日やることは3つだけ

物件をこれから探すなら、①4階建以上の建物を候補に入れる ②契約前に鍵交換の有無・種別・費用負担を書面で確認する。もう住んでいるなら、③今夜から寝る前の施錠指差し確認を始め、鍵交換がされていないなら管理会社に相談する。この3つが、警察庁のデータから導ける優先順位です。

防犯グッズは、そのあとで構いません。低層アパート・1階なら窓用補助錠と防犯フィルムから、中高層マンションならドアスコープカバーと遮像カーテンから。合わせて、0円でできるDV等支援措置・置き配設定・#9110・Digi Policeも、引っ越し1週間以内に済ませておきましょう。上のチェックリストを印刷して、内見に持って行ってください。

よくある質問

Q. 女性の一人暮らしで最初にやるべき防犯対策は何ですか? A. 入居時の鍵(シリンダー)交換です。警察庁の令和6年統計では、4階建以上共同住宅の空き巣1,205件のうち「合い鍵」による侵入が333件(27.6%)で、ピッキング0件・サムターン回し4件を大きく上回ります。グッズを買う前に、まず前の入居者の鍵が生きていないかを確認してください。

Q. 女性の一人暮らしの防犯グッズは、賃貸でも設置できますか? A. できます。貼付・挟込式の玄関補助錠(3,000円前後)、窓用補助錠(2,000円前後)、防犯フィルム(5,000円前後)、電池式センサーライト(3,000円前後)、ドアスコープカバー(1,000円前後)はいずれも工事不要です。ただし粘着跡が残る可能性があるものは、契約前に退去時の扱いを管理会社と合意しておくと安心です。

Q. 女性の一人暮らしで、ベランダの防犯はどこまでやるべきですか? A. 建物の高さで判断が変わります。3階建以下の共同住宅では空き巣の侵入口の40.6%(884件)が窓なので、窓用補助錠+防犯フィルム+センサーライトを入居1週間以内に揃えます。4階建以上では窓は27.9%で表出入口59.1%が上回るため、玄関側を優先します。共通して重要なのは、室外機や塀など足場になるものを内見時に確認することです。

Q. 女性の一人暮らしで1階を選ぶ場合、防犯グッズは何が必要ですか? A. 窓対策一式が最優先です。窓用補助錠・防犯フィルム・センサーライト・遮像カーテンで、初期1.3万円前後。加えて、ベランダに足場になるものを置かない、洗濯物を外から見えない位置に干す、夏の換気で窓を開けたまま外出しない、を徹底します。3階建以下共同住宅の空き巣ではガラス破りが432件と、中高層の125件を大きく上回ります。

Q. 鍵交換の費用は自分が払うものですか? A. 国土交通省の原状回復ガイドライン(2011)では、破損・紛失がない場合の鍵の取替えは「入居者の入れ替わりによる物件管理上の問題」として貸主負担が妥当と分類されています。ただし個別の契約内容が優先されるため、実務では借主負担の特約が一般的です。相場は1.5〜3.5万円(ディンプルキーは2〜5万円程度)。交渉できるのは契約書に押印する前だけなので、申込の段階で切り出してください。

Q. お金をかけずにできる防犯対策はありますか? A. あります。①ゴミ出しや数分の外出でも施錠する(共同住宅の空き巣で無締りが最多、忍込みは約75%が無締り)②住民票のDV等支援措置の申出(総務省・無料)③宅配を置き配や営業所止めに設定 ④#9110を登録 ⑤警視庁の防犯アプリDigi Policeを入れる、の5つはすべて0円です。

Q. 引っ越し先を知られたくないのですが、制度上できることはありますか? A. 住民基本台帳のDV等支援措置で、住民票の写しや戸籍の附票の交付を制限できます。加えて、2026年3月10日施行の改正ストーカー規制法により、警察本部長等がストーカー行為等のおそれがある者に対し被害者の情報を提供しないよう求める制度が始まりました。勤務先や不動産会社など第三者経由での漏えい対策として使えます。まずは#9110または最寄りの警察署に相談してください。

Q. オートロック付き物件と、自分で防犯グッズを揃えるのはどちらが得ですか? A. 金額だけならグッズが有利です。オートロックで家賃が月5,000円上がると3年で18万円ですが、自前対策は初期2.9〜4.9万円・月額0円。損益分岐は家賃差3,000円で約10〜17か月です。ただしオートロックは「共用部に無関係な人を入れにくくする」設備で、4階建以上共同住宅の空き巣の59.1%を占める表出入口からの侵入に対する層であり、グッズでは代替できません。共連れには弱いという限界も踏まえて選んでください。

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